国税庁の発表データから判断できる相続税申告時の否認贈与財産

 

 

ご存知の通り、相続発生後の税務調査において

贈与財産も調査対象となり、否認されています。

 

国税庁の発表データによると、

相続税申告時の贈与税の否認状況は、以下の通り公表されています。

 

・実地調査 3,949件

・非違件数 3,616件

・非違割合 91.5%

・実地調査に対する1人当たりの追徴税額 124万円

・非違件数1人当たりの追徴税額 135万円

 

※「平成26事務年度における相続税の調査の状況について」より

 

※「実地調査」とは、税務調査の立ち入り件数で

「非違件数」とは、否認件数のこと

 

単純計算すると、相続税申告時、税務調査が入ると、

贈与財産は、91.5%の確率で否認されており、

 

相続税そのものの否認件数を見ると、

 

平成25年度の年間死亡者数は126万人、

相続税申告者数が5万4千人、税務調査の実地件数が1万2千人、

 

つまり、相続税発生者の5人に1人が税務調査で否認されている状況です。

 

更に、相続税の税務調査の実地件数が1万2千人ということは、

相続税の税務調査が入ると3人に1人は贈与財産を否認されている

ということが言えます。

 

そもそも、一般に土地・不動産を贈与すると、登記を変更する関係上、

そのタイミングで調査が入るのがセオリーです。

 

何故なら、登記変更した記録が残り、その証拠を基に

「正しく申告されているか」を容易に調査できるからです。

 

よって、相続時における土地・不動産の贈与財産の否認は

殆ど発生し得ません。

 

因みに、国税庁の発表データには「否認相続財産の詳細」は掲載されていますが

贈与財産においては内容について一切記載がありません。

 

そこで、どの様な贈与財産が目を付けられやすいか

一歩踏み込んで考える必要があります。

 

まず、考えられるのが「名義預金」や夫婦間・親子間の贈与ですが

そもそも、これは「貸付金」と判断され、被相続人の相続財産に分類されるので

 

贈与財産には該当しません。

 

※贈与形態を満たしていないため、税務官は、亡くなった方から「贈与された」のではなく

「お金を貸付られていた」と判断し、相続財産に帰属させます。

 

従って、それ以外の財産が該当する

ということになるのですが

 

そうなると、該当するものが

「贈与形態を満たしているが、本来支払うべき税金を支払っていなかった」

 

或は

「贈与形態を満たしているが、本来A評価しなければならないものを

税額が低くなるB評価を適用させていた」

 

この2点になります。

 

そこで候補して浮上するのが、

「連年贈与」と「暦年贈与」でしょう。

 

 

詳しい違いは、以前解説したので割愛しますが

これは、税務調査時の回答を誤ると、

「暦年贈与」であっても「連年贈与」とみなされる可能性があります。

 

要は、税務官から贈与を行った時の経緯を聞かれた時

正しい回答をしないと覆られる可能性がある訳です。

 

これは、そんなに難しいことを答える訳ではありませんが

詳しくは税理士に相談の上、そういったことも理解し実行する必要があります。

 

近年、生命保険やその他の方法で

この2種類の生前贈与が活発に行われていますが、

特に注意が必要だと個人的には感じています。

 

というのも、それまでであれば、生命保険の加入状況は

保険会社のみ把握している状況ですが

 

近年、加入状況(支払った死亡保険金や解約返戻金の額)を

税務署に届け出るよう保険会社には義務付けられており、

 

税務署は、より、亡くなった方の相続財産を把握しやすくなっています。

 

つまり、今まで把握できなかった内容が「できる」ように動いている

ということです。

 

これは、「マイナンバー制度」や「財産債務調書」

「海外財産調書」などが良い例です。

 

過去、問題なかったものが、今は厳しく問われる

もっと言えば、法律上は当たり前のことでも

 

皆様が知らなかったことが原因で否認されている。

 

その小さなすれ違いが贈与財産の否認の根本の原因といえます。

 

税務調査は言質や証拠を掴んだ上で、訪問しますので

より適切な知識が必要と言えるでしょう。

 

 

相続の納税資金・遺産分割資金対策なら表参道相続相談事務所

 

 

———————————————————————-

表参道相続相談事務所

〒107-0062 東京都港区南青山4-17-33 グランカーサ2F

HP: http://www.omote-souzoku.com/

 

Tel: 050-3579-9901

Mail: tamabayashi@omote-souzoku.com

———————————————————————-